緊張を軽減し、「感動させる歌」を歌うための方法とは?
こんにちは。アマートムジカ代表講師の水上です。
歌を聴いていると、ふと引き込まれて聴き入ってしまった。
歌が素晴らしくて、涙がでてきた。
こんな経験をお持ちの方も多いと思います。
では、そんな歌を歌うにはどうしたらいいのでしょうか?
■緊張してしまいます
Sさんは、アマートムジカ代表の堀澤の書籍で独学で学んでいらっしゃったそうで、
すでに、「たいへんよく響く声」をされていました。
Sさんのお悩みは、
「仲間内でも、人前で歌おうとすると緊張してしまう」
ということ。
「仲間内なので緊張する必要はないんだけどなあ」
といささか不本意そうでした。
■緊張のメカニズム
それでは、なぜ人前で歌うときに緊張してしまうのでしょうか?
それは、
「いま、私は、評価されている」
と強く思ってしまうからです。
では、
緊張しないで歌うためにはどうしたらいいのでしょうか。
「誰も評価していない」
と思えばいいのでしょうか?
確かに、誰も自分を見ていないのがわかっているなら、緊張しないですよね。
ただ、現に“人前にいる”にも関わらず、
「誰も自分を見ていない」
と思い込むのは…なかなか難しいですよね。
それに、人前で何かを披露するときには、適度な緊張感があったほうが良いものを提供できます。
問題は、
「何もできなくなるような、過度の緊張」
です。
歌の場合ですと、強すぎる緊張で声が出なくなったり、
音を外したりした経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
つまり、
「自分が表現しようとしていることに集中すること。」
これが、緊張を軽減し、歌を聴く人を感動させるポイントなのです。
■イメージの中に
アマートムジカのレッスンでは、
「イメージの中に入り込んで歌を歌う」
というトレーニングを行います。
自分がいる場所や、歌のイメージを、五感を使って感じ切ります。
そよぐ風。
さわやかな香り。
あたたかい陽の光。
じっくりと感じているうちに、イメージの中に入り込んでいきます。
深くイメージングを行えば行うほど、誰かに見られている感はなくなり、イメージの中に集中するため緊張はほどけていきます。
Sさんも、具体的なイメージを一つ一つお伝えしていくうちに、
イメージの中に没入し、その中で歌うことができました。
「シカが出てきましたよ!」
「イメージしながら歌うと、確かに自分がどう見られているかは二の次三の次になりますね」
と楽しそうにおっしゃいました。
■感動させる歌
イメージの中で歌を歌うと、その歌には、イメージが“乗って”きます。
実は、歌手が歌うときに心がけているのは、この
「イメージを思い描きながら歌う」
ということなのです。
更に、歌に乗りやすいのは感情です。
もともと声には非常に感情が乗りやすいので(「怒ってないよ!」って言われても、怒っていることがわかる声とかありますよね?)、歌も感情を意識して歌えば、ちゃんと感情がこもります。
もし、あなたが誰かの歌を聴いて感動したのなら、あなたは歌に込められた情景を受けとり、それに感動していたのです。
それは、歌そのものの上手さ、巧みさとはまた違ったものです。
歌う人そのものの魅力が歌に込められるわけですから、
もっと聴きたくなる歌になるのです。
■身体からも緊張をとる
さて、それでも緊張する、イメージに入り込めないという方もいらっしゃいます。
その場合は、身体の基本が「緊張」になっている可能性があります。
アマートムジカでは、レッスンの最初に必ず身体の状態をチェックし、身体を緩ませてリセットしてから発声を行っています。
身体の凝りや滞りも緊張につながりやすいので、ご自宅で自習されている方は、身体の方にも目を向けながらレッスンを続けてくださいね。
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