【声を良くするために、最も大切な方法とは?】
こんにちは。堀澤麻衣子ボイス&メンタルトレーニングスクール アマートムジカ
歌コーストレーナーのキャサリンです。
本来の声に出会うための「発声の3つのポイント」
その中で基盤となり、また大きな重要度を占めるのが
「呼吸の仕方」です。
呼吸の仕方は、生徒さんによっていろいろな癖があります。
息の量が少ない、
息の流れが途中で止まってしまう、
姿勢が悪く呼吸がしづらい
などなど…
今回いらっしゃった生徒さんは
「息を吸いすぎてしまう」
パターンの方でした。
実はこれ、
合唱のサークルに入っている人や、
人前で発表する時に準備を怠らない人など
発声練習を重ねている人に多く見られる癖なんです。
過ぎたるは及ばざるがごとし
「大きな声を出すにはたくさん息を吐かなくちゃ」
と思う方がいらっしゃるかと思います。
もちろん、吐く息の量が少ないと
声が遠くまで届かず、こもった声になります。
しかし、だからと言って息を吸いすぎてしまうのも
声が出しづらくなる原因になります。
息をたくさん吸いすぎると、
その後の吐く動作に切り替わるのが遅れてしまいます。
結果、声を出すタイミングに間に合わず、
間に合わせようと急ぐあまり
息を急に吐いて余計な力が掛かってしまいます。
また、たくさん息を吸おうとして肩に力が入ります。
肩を緊張がのどの緊張に繋がり、
その状態で声を出すと声帯を痛める原因になります。
頑張りすぎてしまうがゆえに、
スムーズな呼吸ができず
逆に身体に負担を掛けてしまっているのです。
ちょっと変えたら大違い
今回いらっしゃったHさんも
しっかりした声を出そうと
ボイストレーニングに真剣に取り組んでいらっしゃいました。
Hさんは歌っている時にのどが痛くなるのがお悩みでした。
声のチェックをしてみたところ、
肩で息を吸っている状態で、
肩、のどに緊張が見られ、辛そうにされていました。
そこでまずは、びっくりスローモーションの実践です。
吸いすぎてしまう呼吸の癖を変えていきます。
息を吸うタイミング、長さを、手の振りに合わせて行うことで、
楽にできる、適量な呼吸を身体で覚えていきました。
びっくりスローモーションについてはこちら
↓↓↓
【歌が上手くなる方法とは?アマートムジカオリジナル「びっくりスローモーション」】
声を出していて、時折肩に力が入ってしまう時は、
「自分に「テキトーにやる」ことを許可してみましょう」
とアドバイスをしました。
「ちゃんと声を出そう、大きな声を出そう」
と思っている人は、一生懸命なあまりに息を吸いすぎてしまうことがあります。
Hさんもこの時は頑張りすぎていて
眉間にシワが寄っているくらいでした。
それが、テキトーでいいやと思えた瞬間に、
表情も声も柔らかく
聞き心地がよいものになりました。
最後は、身体に残った緊張癖を取るために
肩、顎、首をほぐしていきました。
身体がほぐれて「気持ちいい」の感覚が定着すると
リラックスしたまま声が出るようになり、
「テキトー」が意識しなくてもできるようになります。
こうして、呼吸の仕方を変えていったHさんは
その後サクサクとレッスンをこなし、
悩んでいたのが嘘のように
朗々と歌を歌っていらっしゃいました。
※びっくりスローモーションなど、「高音を出すための3つの方法」についてもご参照ください。
今までの努力があればこそ
息を吸いすぎてしまい
声が出辛くなる癖は
発声練習を続けてきたり、
声を改善しようと人と接する機会を作ったりと
努力家の方によく見受けられます。
そういった方は、Hさんがそうだったように
ボイトレのポイントをちょっとお伝えするだけで
劇的に声の出方が改善されます。
日頃の努力が実を結んで、
声を出すための基盤=しっかりとした息を吐ける身体
が出来上がっているからです。
なので、
「頑張ってるのに声が出ない。私には才能がないんだ……」
なんて思う必要は全くありません。
この記事を参考に、
ちょっと身体を緩めて
ちょっとテキトーに
をやってみてはいかがでしょうか?
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