「高い声が出なくなった……」とお悩みの、歌好きな人にこそ知ってほしい3つのポイント
こんにちは。堀澤麻衣子ボイス&メンタルトレーニングスクール アマートムジカ
歌コーストレーナーのキャサリンです。
レッスンでは、歌うのがものすごーく好きで、
週に2,3回はカラオケに行くという方もいらっしゃいます。
自分の十八番を毎回歌えるのは気分がいいものですよね。
そんな、歌が趣味だという方から、
最近声が出づらくなった。昔は出せていたキーに届かなくなった
といったお悩みを聞くことがあります。
「今までは歌えていた音域なのに、何で?」
と、何度もそのフレーズを練習しても、のどが痛くなるばかりで、
これはイカンと一度発声法を見直しにいらっしゃいるわけです。
今回は、歌うのが大好きで大得意な方だからこそ、
チェックしていただきたい「高音を出す時のポイント」をお伝えいたします。
「最近高い声が出ないなぁ」という人によくある3つの癖とは?
声というものはそもそもつらい思いをしたり、力を入れて頑張らなくても楽に出るものです。
高音が上手く出せず、のどを痛めたり、力を入れなければ出ない時、
そこには正しい発声を妨げている「癖」が存在します。
長年歌ってきて、歌うことに慣れている人でも、発声の癖は存在します。
むしろ、長年歌ってきたからこそついてしまった癖というものがあり、
なかなか自分では気づけない傾向にあります。
まずは、そういった人たちに多く見られる癖を3つ紹介していきます。
1.息を止めている
サビなどで、出だしのキーが高い時などによく起こるのが
「直前で息を止めてから声を出す」癖です。
はっきりと大きな音を出そうとしたり、
タイミングぴったりに合わせようとして、身構えてしまいます。
すると、息をいったん止めてしまい、のどが閉まって声が響きづらくなります。
この時に、のどに力を入れて無理にキーを絞り出すと、
声帯を痛め、余計に声が出しづらくなるので注意が必要です。
2.息を吐く量が多い
歌歴が長い方によくみられるのが「息を吐く量が多すぎる」ことです。
声帯に負担をかけるくらいの息を吐いてしまい、
高音が割れたり、のどが痛くて声が伸びなくなったりします。
しかし、歌っている本人はそこまで多く息を吐いている意識がない場合がほとんどです。
歌歴が長い人は、腹筋が鍛えられていて、
知らず知らずのうちに、普通の人よりも多くの息を吐いている傾向があります。
そのため普段より「70%くらい」の息の量を吐くようにしたほうが、声がスムーズに出るようになります。
3.あごが上に反れる。
サビの盛り上がる個所や、高いキーを歌う時に、「あごを上に反らして歌う癖」を持つ人は多いです。
気分的に声が遠くまで伸びるような気はするのですが、
あごが反れることによって、首筋が張ってしまいます。
その緊張は声帯にも伝わり、声帯の動きを妨げてしまいます。
結果、高いキーでのどを痛めたり、声の伸びが不安定になります。
いつでも楽しく歌うためにチェックしておきたい3つのポイント
では、これらの癖を取り除くために効果的な発声法3つをお伝えしていきます。
1.びっくりスローモーション
最初に行うのは、「息の流れを止めない呼吸」の修得です。
「びっくりスローモーション」の動きをマスターして、
声を出す前に息が止まらないようにしていきます。
この時のポイントは、声だけを出すのではなく、声と息を混ぜることです。
声だけを出そうとすると、身構える癖がどうしても出てきてしまうので、
まずは息の割合を多目にして、
ゆったりと、吸った後に息を止めずに吐いていきましょう。
2.水ジャージャー、
70%くらいの力加減で声を出すというのは、
今まで息の量を意識していなかった人にとっては意外と難しいです。
人間は、力を入れるのは意識的にできても、抜くのを意識的に行うのはなかなかできません。
「力を抜かなきゃ」という意識が逆に身体に力を入れる原因になってしまうこともあります。
そんな時に効果的なのが「水ジャージャー」のイメージです。
「水が気持ちいい」というイメージは、自然と体の余計な力を抜いてくれます。
まずは全身を水が巡るイメージを行い、身体の緊張を解いていきましょう。
歌う時は、腰からお尻の付け根にかけての間だけでOKです。
腰やお腹がリラックスして、ちょうどよい力加減と勢いで呼吸ができるようになります。
1番の「呼吸が止まる癖」も、身体の緊張が解けているとより取りやすくなります。
3.あごのもみほぐし体操
あごが自然と持ち上がってしまう人は、あご周囲に力が入る癖が知らずのうちについていることがあります。
「あごのもみほぐし体操」を行い、一度余計な力が抜けた状態を知っておくといいでしょう。
歌を長年歌ってきた人だからこそ、癖がついてしまうとなかなか気づけず、
それどころか無理に身体に力を入れて歌おうとして、
余計に癖が根付いてしまうことがあります。
しかしながら、癖さえ取れてしまえば、
今までの練習の成果、歌ってきた経験はこれ以上ない味方となります。
今日は調子が悪いなぁと感じる時は、
自分の呼吸、身体のリラックスした感覚などを一度振り替ってみてください。
声を出すための土台を常に整えることで、
いつでも同じように、高い声も楽々歌えるようになっていきますよ。
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